第3回・ジャンプ漫画と打ち切りについて

 8月25日の日記で少し触れたのですが、とてもショックな事があったので、この場をかりて書いてみたいと思います。それは、週刊少年ジャンプで連載してた森田まさのり先生の野球漫画「ROOKIES」が最終回を迎えました。
 終わり方は、明らかに打ち切りの匂いが強く、愛読してた私は強い怒りを感じました。確かに、ここ最近は休載が多く、密かに危機感は感じていたのですが、それにしても突然の最後でした。(まぁ、それが打ち切りというものなんですが・・・。)

 元々、ジャンプでは大ヒット作品の裏で多くの漫画が打ち切られているのは周知の事実です。
 私の好きな作品も多く打ち切られて来ましたが、その中でも最も無念だったのが「ライジングインパクト」です。
 当初は地味なゴルフ漫画だったので、例に漏れずに打ち切られたのですが、急増してたファンの力で復活を遂げ、連載が再開されたのですが、強さのインフレが急速に進む「ジャンプ展開」が表面に出た頃に打ち切られたのですが、その展開が極悪でした。
 伏線を貼りに貼って到達した試合が開始の翌週に、いきなり数年後の世界になっていて、その試合の事も語られずに完結してしまいました・・・。単行本になった時に多少のフォローがあったのですが、多くのファンは納得出来ないでしょう。
 特に、私の好きだったインフレの権化(120Y以内なら100%でチップイン出来る実力には苦笑しか出ませんでした)とも言えるライバルキャラ・トリスタンが蔑ろにされていて悲しかったです。

 他にも「ホイッスル」というサッカー漫画も多くの伏線を引きながらも、最終回で主人公の風祭君が大怪我をし、ラストシーンで復帰した所で完結してしまいました。水野君はスペインに行く事もありませんでした。
 ユースの日本代表が結成されて、世界と戦う展開を予測していたのに大きく裏切られました・・・。(これと同じ事が、マガジンで先日完結した「シュート!」でも言えますが、長くなってしまいそうなので割愛) 

 同じくサッカー漫画の金字塔「キャプテン翼~ワールドユース編~」も最後は酷かったです。散々、伏線引いておいて活かしきれず打ち切られてしまいました。
 特にオランダ・ユース代表は、新聞の見開きで負けた事になっていたのには驚愕しました。殺人シュート「レヴィンシュート」を使うレヴィン君と共に、若林君の片手を破壊したブライアン・クライフォート君は何だったのでしょうか?(彼は、W杯前に発売されたヤングジャンプの増刊での読み切りで登場し、得点するなど活躍したのですが、同点に追いつかれたとこで漫画が終わってしまい、また蔑ろな扱いを受けています。)
 また前作のラスボスだったシュナイダー君が率いるはドイツ・ユース代表は、予選リーグでスウェーデンに負け、ブラジルには0-5という正気とは思えないスコアで敗退して、完全な噛ませ犬として見る者の涙を誘いました。

 打ち切り以外にも、第一部完という名目で第二部がいつまで経っても始まらない場合があります。代表例(思いつくのが)は、「北斗の拳」で世界的に有名な原哲夫先生の「影武者・徳川家康」です。
 主人公(題名通り、家康の影武者)が島左近と出会ったところで終わってしまいました。(いちお、左近に続いてるようですが)ぶっ飛んだ徳川秀忠が見たいのですが、おそらく叶わないでしょう・・・。

 話が色々なところに飛んでしまいましたが、今週号での「ROOKIES」の完結は無念でなりません。慢性的な打ち切り体質がジャンプの戦略なのだとしたら、作者の納得の行かない形で完結する作品は、これからも増え続け、その度に才能が使い捨てになってしまうと思います。漫画界の未来の為にも体質の改善を願って止みません。

 最後に「ROOKIES」に登場するライバル高校の目黒川高校(練習試合とはいえ審判の目の前で平気でタバコを吸う、本来は地区予選出場停止確実の高校)のエース・江夏の名言(?)を書いて締めにしたいと思います。
 「練習して、これ以上、どーうまくなれっつーんだよ」
 森田まさのり先生の次回作に期待しましょう!


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